ロボット用部品
材質はアルミの中でも強度が高い超々ジュラルミンのA7075を使用しました。
小さく薄い部品の場合、強度が高い方がより効果的だと思います。
(上は加工後、下は黒アルマイト後の写真です)
ただA7075は他のアルミ材に比べ流通量が少なく、丸棒などは細い材料が無いので太い物から削らなくてはならず、その分加工コストが掛かる場合があります。
もちろん事前に5000系、7000系のアルミ材で価格を比較したい、とご連絡頂ければ両方の価格をお知らせ致します。
今回のお客様はこの部品を小さなロボットに組み込むとのことで、弊社でもロボット用部品は大学の研究室様からご依頼頂く事が多い部類ですがここまで小さい部品は初めてです。
ロボット用部品で特徴的なのは、アルミはほとんどA7075をご指定頂く事が多く、次いで回転軸などにステンレスの部品を使用しています。
軽量化が第一と言う事でアルミ材を使用していますが、強度はなるべく落としたくないと言う事で、A7075を指定して頂いております。
参考までに、光学系部品でA7075を使う事はほとんどありません。
また最近研究者の方からのご依頼で多いのが、同じ部品を色んな材種で試したいというものです。
アルミは強度や耐食性、熱の伝わり方など、種類によって色んな違いがありますが、柔軟性にも違いがあって、材料を製造する時の成分の違いにより、色んな違いが出てくる物だと、改めて思い知らされます。
またアルミは金属の中でも軽量で知られる材料で、ほとんどその為だけに使用する事も多いですが、実はアルマイトメッキをすると表面に皮膜が数ミクロン付くので電気を通さなくなり、絶縁させる事もできます。
弊社では、アルミ部品=アルマイト、という位、ほとんどのアルミ部品にアルマイトをしていますが、電気を通さなくなってしまうので、逆にアルマイト後に一部を切削して導通させる、という加工を行う事もあります。
すこし脱線してしまいましたが、同じアルミでも、使い方によって色んな機能を持たせる事ができ、これは私共加工屋の技術と言うより、お客様のアイデアで色んな活用法が生み出された、ということに他なりません。