カメラ用部品
普段弊社では毎日のように製作している部品ですが、企業のお客様の製品はなかなか紹介ができないため、当ブログでは初めて、本格的な光学部品をご紹介したいと思います。
古くから、「鏡筒」または「鏡胴」などと呼ばれている部品で、この中に複数枚のレンズが入る、光学装置の中でもかなり重要な部品です。
今回の部品は、レンズ3枚、スペーサー1個、押えネジ1個が付属品となりますが、全てをお預かりしてミクロン台で測定、設計・製図を行いました。
個人のお客様とは言え、高い精度を要求される部品ですので、企業のお客様と同等のレベルで製作致しました。
ネジに関しては、右上に写っているレンズに合わせて加工致しました。
鏡筒としては、弊社で普段製作している部品と比べますと、もっと数段難易度の高いものも製作していますので、中ランクと言ったところですが、今回の部品はレンズが0.01mmまでの数値を必要とする、細かな寸法になっていたので、全てレンズの代わりとなるゲージを製作し、加工を行いました。
弊社では1mm単位のゲージ類はほとんど完備しているのですが、0.1mm以下の単位の場合は、このようにゲージを製作するのが、光学部品メーカーで通常行われていることです。
手間は掛かりますが、できた品物は間違いのないもので、レンズを入れた時には、人の手の感触ではほとんど「ガタ(隙間)」の感じられない精度で仕上がります。